哲学×緩和ケア、星と月

哲学×緩和ケアの授業とこの本を通して感じたことを備忘録。

 

 

時間について

ニーチェの「永遠回帰の思想」に見えるように、哲学と宗教が生まれた経緯や目指すものは、もともと同じだったんじゃないかなと思った。

あらゆる苦しみは終わってくれというがすべての喜びは永遠を欲する。今この瞬間は終わってほしくないという時間を見つけてみなさいよ。すべてのこうあったを私がこう欲したに作り変える(youtube

 

「過去は新しく、未来はなつかしく」

過去の価値は未来の自分が決める

 

生命観/死生観
様々な遺伝子セットをもつ個体は、多様性を作って主として生き延びる策の代償として自死のしくみを獲得した。

全ての物はエントロピー増大の法則にのっとって存在している。

人間が情報処理化社会に対応するには変化が必要だと考えるが、そもそもこの法則上に存在していることを無視して進化はできない。そして残念なことに情報化社会はこの相互作用の大原則を見えづらくさせてしまう。

 

もし法則を突き破って進化をとげるとするなら、

それは太古の時代、植物しか存在していなかったときに植物が生き残るためにMgからFeを作り出して酸素を生み出す生物を作り出したとき相当の年月とパワーがいるんじゃないの?

あるいは少なくとも、大きな地震のため森から草原に出てきた人間が生き残るために出産の頻度を上げ、集団養育するようになった程度の革命が必要?

 

 

そんなのは無理な話だから、やっぱり自然界の法則にのっ取って変化しないといけない。すべての物が共存できるようになれば人間も共繁していける。

次世代へバトンを渡してそうやってこの社会をまとめ上げてきた。それが宗教や哲学を通した教育。

 

古代ギリシャで哲学が発展した。海洋国家、多様国家だから争いが絶えなかった。戦争続きの中、みんなが平和に生きられるように哲学者たちがルールとして人権をつくる。そして2,300年前に民主主義社会が誕生(youtube

 

やがて哲学は宗教に道を譲った。哲学は幸せになるために必ずしも必要でないから。

って前読んだ本(ムーギーキムだったかな)に書いてた。

でも実は今の平和な世の中は、哲学者たちが作った倫理の上で成り立っていたんだ!

 

宗教は心の文明の始まり。共食などでまとまっていた集団が大きくなると、それをまとめる物語が必要になった。人間は、自分の命が有限だと知っている。死や孤独への恐怖からどこかに救いや慰めを求めた。西洋は人格をもった神を創り、東洋は宇宙のかけらとして永遠性を希求するようになった。神道は直接自然を崇拝する珍しい宗教。

 

もしかしたら神道が生まれた日本には、諸外国に比べて強力な物語が必要なかったのかもしれない。島国の恩恵じゃないのかな、とアイヌ文化を学んでからそう思うようになった。もちろん遅かれ早かれ天皇制や仏教などの物語を必要とされた時代がきたんだけど。

 

医療

もともと、私たちの心の働きは、自然との接触によって五感でとらえた感覚を意識によって情報化することでしたが、心を含めた環境の都市化は、情報化よりも情報処理を優先する方向に向かっている。現代の医療業界を彷彿とさせる

 

哲学:意味や価値の本質を問う(真・善・美)

実学:自然科学、医学、物理学

それぞれの解釈を持ち寄って事実を作っている。事実を共通了解している。

事実が成り立つためには意味の世界があって、意味の世界を問う哲学はあらゆる科学にとってもベースになる

まさしく事実なるものはなく、あるのは解釈のみである

 

意味や価値の問い方ひとつで、何をエビデンスとするかが全く変わってくる。よい医療とは問うことなしにエビデンスエビデンス垂らしめられない(youtube

 

哲学をもった事実学エビデンスとして用いないと意味がないということ。

 

私は事実学からアプローチしていたつもりだけど、たしかにそれは哲学を内包していたな~

 

私は医療現場の葛藤、渇望など、本来はもっとシンプルだった当たり前のことを、少し科学の目を通して見てみたい。自分の原体験にも沿うから。

それがいずれ誰かを救う力になったらいいなと思ってる。方法もわからないけど。

 

 

 

 

 

余談だけど

 

目に見えるものすごいスピードと質量の潮の満ち引きは、目に見えない月からの強い引力を感じた。

ないからあるを見つけたのは、仏教的で哲学的だよね。

星をみていて、自分の存在のちっぽけさに気が付いた。細胞から原子にいたるまで、この宇宙の一員なんだって感じた。

 

こう学んだのはだいぶ大人になってからだったけど、それまでずっと海や夜空を眺めるのが好きだったのは、それらのゆらぎが心地いいと感じてたからなんだよね。共鳴してたってこと?自分を生み出したものに、本能的に美しさを感じられて、さらに知識を付けるだけで生き方のヒント、相互作用について美しさをもって学べただなんて。

ほんとにため息が出ちゃう。。

 

学びについて。

「教える」とは、当たり前だと思っていたことが、そうではなく、不思議だと思っていたことが実は当たり前のことだったということを、ある種の美的感動をもって理解させることであり、同時に「学ぶ」ということは、そのことを深く感動をもって胸に刻み込むこと

新人看護師のとき、人の命は無価値で平等と思いながら仕事していたけど、もっと素晴らしいことだったんだ。

みんな宇宙起源をもとに発展してきた生命体。今もそこに頼りながら活かされているんだなぁって

 

佐治先生激押しのリベラルアート、何歳からでも学ぶべきだと感じる。

おもしろいのが、どんなアプローチからでも同じところにたどり着くんじゃないかなってところ。私は天体だったけど、哲学も宗教も、音楽、数学、物理、詞、、どの分野でもたどり着くのは宇宙の起源。。いいすぎ?(笑)

 

私の同居人も、必死に先生やってる。がんばれ~

 

もっともっとインプットして自分の頭の中の地図をすっきり歩けるようになって、自分の言葉で考えを書けるようになりたい!

なんでこんな医療システムなの⁉とか

みんな死に方/生き方考えてないの?とか

自然の摂理に反してる~って道徳的にも反してる~

でも倫理的にオッケーならいいのか?

私の98歳のおじいちゃん、本人の意識もしっかりあって金も十分、家族のサポートもあるのに、なんかかわいそうな状況になってる。それって誰のせいなのよ

延命を大義に振りかざす人が一定数いる?

お医者さんはほんとのところどう思ってるんだろね~金儲け主義とか噂聞くけどあながち否定しきれないのも診療報酬制度、国民皆保険のこわいところ…

病気直し工場になってる根本の原因はそれぞれの意識だけじゃないよね。

一緒に愚痴る人はいるけど、悩んでくれる人も答えてくれる人もいない。それもなんで?(笑)

みんな同じこと考えてるんじゃないのかなぁ?